「NYダウは、今後1年〜1年半で5500ドル近辺まで暴落する恐れがある。NYダウと連動性の高い日経平均に当てはめると5600円付近まで下落する」という予測です。
時期は多少ずれることはあっても、デントの予測した規模でクラッシュは起きています。
今回もデントの予測が正しければ、「今後1年〜1年半」の2017年の春頃から2017年の秋頃には、NYダウも日経平均株価も、ともに今の値の3分の1まで下落しているということになります。
特に、最近のインタビューの中で、ハリー・デントは実に危ない橋を渡っています。
彼は、今後4年以内に「歴史で最も大きい世界的なバブル崩壊」を経験すると断言しているのです。
もし、その大胆な予測が外れれば、彼の名声は一気に失われてしまうでしょう。なぜ、そんな賭けをする必要があるのでしょう?
これは、彼が人々に本当に注意してほしいときにアピールする彼独特の方法なのです。
それは、起こるでしょうね……私は自分の評判のすべてをこれに賭けます。
私たちは、これからの4年で歴史で最も大きい世界的なバブル崩壊を目撃することになります。
このバブル崩壊は回避できません。しかし、このバブル崩壊の出口は1つだけあります。
それは、この数年、ひたすら積み上げてきた果てしない負債、果てしない紙幣のばら撒きによる景気刺激策、そして、ゼロ金利政策。
これらが必要なくなるまで、株価の大調整を受け入れることです。
私は、NYダウは、2017年後半までに5,500〜6,000ドルまで下落すると予想しています。
これは米国株式市場における大部分が損失するということなのでしょう。
それから、いったんは回復する局面が訪れるでしょうけれど、その後、2020年に向けて何回かの(下落の)余波が襲ってきます。
私の見立てによれば、2020年に向けて、(上げ下げの)4つのサイクルが次から次へと訪れます。
ハリー・デントは、NYダウの最安値が2017年の後半にやってくると断言しているのです。これは、米国株式市場の価値が3分の2も失われることになる事態です。
その後、2020年までは、一時のリバウンドを含めて4回のサイクルが訪れて、2020年頃に、やっと落ち着きを取り戻すと予想しているのですが、その時のNYダウの値が、どのあたりなのかは言及していません。
もちろん、今まで、メルマガで何人もの有名アナリストやストラテジストの予測を紹介してきたように、こうした恐ろしい予測を出しているのはデントだけではありません。
しかし、彼らの言っていることは共通しています。
疑いもなく、現在、世界はこれまで経験したことのない大規模な財政バブル崩壊の最終局面に立ち会っているのです。
「2008年の金融危機より遙かにひどいクラッシュ」ロバート・キヨサキ
「私たちが経験した2008年の金融危機より、はるかにひどいクラッシュとなるだろう。その結果は想像を絶する恐ろしさになるに違いない。」
こう言い続けているのは、ハワイ生まれの日系4世で、ハワイの不動産投資などで成功した人物として日本でもよく知られているロバート・キヨサキ。
実は2002年の時点で、キヨサキは「2016年に市場崩壊が起こる」と予言していたのです。
最近になって、Market Watchが、キヨサキのこの予言を取り上げています。
14年前、個人資産の形成を指南する一連の本を書いた著者は、2016年には、歴史上最悪の市場崩壊がもたらされるだろう、と予測していました。
そして、今、現役を引退した何百万ものベビーブーマーは、手に入れた資金に依存する生活を送っています。
しかし、キヨサキの予言は、まさにそのとき、彼らの夢を打ち砕いたのです。
いったい誰が、2002年に彼が書いた『金持ち父さんの予言』の中に書かれている「2016年・市場クラッシュ」を想像したでしょうか。
彼は、「メルトダウンは、現在進行中である。投資家にできることは、金か銀を買っておくこと以外にはほとんどない。そして、連邦準備制度理事会が、それを少しでも遅らせることを望む。」と書いているのです。
ロバート・キヨサキは、6年以上前から、米国の経済崩壊は不可避で、そのときのために今から準備しておくよう投資家たちに訴えていました。
「そのときは、金と銀しかない」と。これは2011年3月にアップされた動画です。「2012年からは不況に入る。だから、食料などを備蓄しておくことが大切だ。」と、著名な投資家たちが議論しているものです。
キヨサキと、彼の財政専門家チームは、アメリカ人に食物、銃、貴金属をストックするよう勧めています。
「結局、それはやってくる」ロバート・キヨサキの衝撃的な未来予想図
キヨサキと彼の財政専門家チームの主張を要約すると以下になります。
・私の家に来てごらんなさい。私は武装した状態で、あなたを迎えるでしょう。
・私たちには食物があり、水があり、銃、そしてゴールド(金)とシルバ(銀)、があります。
・クレジットカードシステムはシャットダウンし、世界は停止します。
・スーパーマーケットには、3日分の食料品さえなくなっているでしょう。
ただし、連邦準備制度理事会(FRB)がもう1ラウンドの量的緩和に着手することを決定すれば、来たるべきクラッシュは、少し先送りすることができると言っています。
しかし、そうであっても、2016年に起こる予定になっていたことが2017年にずれ込むだけのことです。彼は、「結局、それはやってくる」と見方を変更していません。
ロバート・キヨサキ「QE4を実施するかどうかは大きな問題だ」
Market Watchに彼が語ったことは、「実態的な人口統計と世界的な経済の弱さが相乗して市場の大規模な崩壊を回避不能にしている」ということです。
連邦準備制度理事会(FRB)は、もう1ラウンドの量的緩和で2016年の崩壊を一時的にではあるものの、食い止めることができるかもしれません。何より、それは経済を刺激するので。
イエレン議長は3月の会議でよりハト派になりました。
「ドル高は米経済の重荷」との発言が海外投機筋を誘い込んで、円高ドル安が進んだのです。
利上げに強気だったニューヨーク連銀のダドリー総裁でさえ、「海外の経済成長が弱いことに起因するリスクを考えると、利上げは慎重に進めるべきと穏健派に変わりつつあるものの、イエレン議長は依然として「段階的利上げは適切」と、これまでの姿勢を崩していません。
「QE4(量的金融緩和第4弾)を実施するかどうかは、大きな問題だ」とキヨサキは言いました。
「QE4が実施されれば、株式市場は唸り声を上げて戻って来るでしょう。しかし、お金を印刷するのを止めるならば、それは失速して墜落します。結局、どうであれ、最後は墜落するのです。」
イエレン議長は、3月30日のニューヨーク講演で、「フェデラルファンド(FF)金利がゼロ近辺に戻るとしても、(FRBは)追加緩和を打ち出す余地がかなりある」と余裕を見せているところを見ると、なんとしてでも「アメリカ発の金融危機」は避けたい模様です。
誰が何を言おうと、実際、世界経済はかなり弱くなっています。
最大の懸念材料である中国のもう一段の景気減速を別にしても、ブラジルは景気後退に突入し、イタリアの銀行システムは、完全にメルトダウンの過程に入りました。
そして、日本は、日銀のポンジ・スキームを延命させようとして、とうとう禁じ手であるマイナス金利を導入したものの、ほとんど機能していません。
官邸が何を言おうとも、現実は日本の工業生産は、まさに、2011年の津波の年の水準から一向に脱出する気配を見せません。
アメリカでは、イエレン発言によって株がここ数週間に大幅に反騰したので、投資家はプチ安泰相場に気を緩めています。
ジェームズ・リカーズ(James Rickards)は、「このリバウンドは一時的なものだ」と、投資家たちに警告心を解かないよう注意を喚起しています。
金融資本主義が進んでいることからお金がお金を生む時代になっています。しかし、行き過ぎた金融資本主義またはマネーゲーム的なマネー資本主義が今後ずっと続くと考えない経済学者が多くいます。
「歴史は繰り返す」と言われますが、ブラックマンデーのような大きな金融危機もまた繰り返すのではないかと思います。
そんなときには、現物資産である金貨が必要な時代が到来するのではないでしょうか。
例えば日本の経済が悪くなってしまい、日本円の価値が下がってしまっても、金は無価値にならないため、資産の一部を金で貯金することがおすすめです。もし日本が財政破たんしてしまうようなことがあれば、現在の通貨価値がどのようになるかは、想像もできません。
これからの日本の現状を理解し、悲観的に考えるのではなく、楽しく過ごす未来のために価値がなくなることのない、金貨での貯金(金貨購入)がおすすめです。